26January

環境

ボルネオ島の自然を福岡で守る。

Yusuke Matsumoto Yusuke Matsumoto

ボルネオ島の自然が危機的状況にあることを僕が知ったのは2012年のこと。

ボルネオ島は3カ国にまたがり、北東部はマレーシアのサバ州、サラワク州、ブルネイ、南側はインドネシア(東カリマンタン州・西カリマンタン州・南カリマンタン州・中央カリマンタン州)に分かれる。赤道直下にあり、面積は約74万平方キロメートル(日本の2倍)で、世界で3番目に大きな島(1番目はグリーンランド、2番目はニューギニア島)。 熱帯雨林気候で、平均気温は年間通じて25~30度。年間降水量は3000~4000mmといわれる。熱帯雨林は生物の生産性が高く多種多様な動植物が生息し、生物多様性の最も豊かなエリアと言われる。ボルネオオランウータン、テングザルなどボルネオ固有種も多い。しかし、木材伐採、その後のアブラヤシプランテーションへの転換などで、熱帯雨林はどんどん減少し、生物多様性も失われつつある、という。 (ボルネオ保全トラストジャパン参照)

アブラヤシというと馴染みが薄いように思えますが、私たちの身の回りでは「植物油」「パーム油」などの商品表示は意識してみるといたるところにあります。例えば、カップラーメンやカレーのルー、シャンプーを始めとする洗剤、バイオ燃料など、生活には欠かすことが出来ない存在なのです。(ここで注意いただきたいのは決して体に悪いものではありません。)いたるところに使われるということは消費も多く、その結果、熱帯雨林は減少につながっています。

豊富な自然が消えるということは、その地域に生育する動物たちが生活できなくなることにつながり、ボルネオの固有種であるオランウータンやボルネオゾウなどが絶滅危惧種となっているのです。一見、世界で起きていることに思えますが、僕たちの生活に直結していること、身近な問題のひとつなのです。ボルネオ島の情報は普段の生活の中でメディアも情報発信することはなかなかありませんので、意識することは難しいですよね。

世界的に昔から繰り返すのは「資源」における問題。石油や石炭、水や森、自然を加工して生活が豊かになるけど、オゾンホールが出来たり海水が上昇したり、熱帯雨林が無くなりつつあったり繰り返してしまう。その振り返りを忘れてるという共通点はあります。

このような危機的状況を改善すべく、ボルネオ保全トラストジャパンさんが様々な活動を通じて、自然への恩返しを進めていらっしゃいます。実は旭山動物園園長坂東さんもその組織に所属し講演活動などでも自然の大切さを伝えていらっしゃいます。
2012年、旭山動物園園長坂東さんよりお仕事を通じてこのボルネオ島の現地の状況や活動を直接お聞きしました。ボルネオへの関心が湧き、2013年1月に東京出張の際、ボルネオ保全トラストジャパンさんに伺い活動についてもより深めることが出来ました。

Yusuke Matsumoto

Yusuke Matsumoto
ライター

2011年より、サイエンスコミュニケーションプロジェクトRikafanを立ち上げ、科学コミュニティの活性化に努める。現在は九州大学に所属しサイエンスコミュニケーションの研究を、また、福岡市科学館開館準備室ではVI、広報を担当。プライベートワークとして、だれでも参加できるものづくり博覧祭つくると!のコミュニティ代表として、パーソナル・ファブリケーションに夢中な仲間とものづくりの未来を考える。